院長ブログ
2009年9月24日 予防歯科について
今日は予防歯科について触れてみたいと思います。
皆さんは予防歯科というと、何を想像されますか?フッ素を定期的に塗って歯を強くするとか、歯石を取り除いて歯ぐきの健康状態を維持する、といったところでしょうか。
健康に関心のある方ですと、お口の中や歯の健康状態にも気を使われ、定期的に歯科医院でクリーニング等を受けていただいていることだろうと思います。それはとても素晴らしい事です。痛みが無いのに歯医者にかかられる方は、最近でこそ増えてきましたが、まだまだ少ないと思います。それだけ、患者さんの『痛くなったら歯医者に行けばいいや』『今回はもう痛くなくなったし、忙しいし、また痛みが出たら歯医者に行こう』的な考え方が根強く残っているのだと思います。また、その考え方を変えてあげられない歯科医師にも責任があるのではないでしょうか。
本来、歯はきちんと管理さえ出来れば病気にかかりにくいといわれています。それなのに、一向にむし歯や歯周病はなくなりません。何故でしょうか。やはり、治療中心の診療スタイルが当たり前となっている今、治療がひととおり終わってから予防しましょうといっても患者さんは疲れていると思います。疲れていると受け入れられなかったり、後回しにしてしまいがちです。そして、それを忘れてしまった頃に、また歯や歯ぐきが痛くなって同じ事を繰り返してしまう。しかし繰り返すということは、歯や歯ぐきのダメージは徐々に大きなものとなり、将来的に歯を失ってしまう確率が上がってしまいます。そうなると若いうちは気にならなかった歯の喪失が、年齢を重ねるごとに『あの時に抜かなければ良かった』『忙しいからといってそのまま放っとかなければこんなことには・・・』と後悔される方がとても多いです。
後悔先に立たず、です。頭の中ではわかっていると思います。でも、行動を起こさなければ何も始まりません。
『痛くないのに歯医者に行くなんて』
『むし歯でもないのに歯医者でお金を使うなんてもったいない』の考え方から、
『痛くなる前に歯科衛生士さんのクリーニングを受けよう』
『両親にもらった大事な宝物(歯)をむし歯と歯周病から守ろう』
に変えてみませんか?歯科医院は本来そういうべき場所だと思います。
治療費においても定期健診だけの方が、痛みがある度に治療にかかるよりも長い目で見た場合安く済みます。乳歯の場合も同じです。そして、痛い思い、怖い思いをしなくて済みます。歯を失わないということは、一生自分の歯で美味しく食事も出来ます。美味しく食事が出来れば、病気にもかかりにくくなり医療費も少なくて済みます。いい事だらけだと思いませんか?
歯科医院は自分の健康を守ってくれる楽しい場所なのです。是非そのような考え方をもっていただいて、かかりつけの歯科医院に通ってくだされば患者さんも歯科医師もハッピーだと思います。
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